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イーサリアムが2026年に大改修へ:狙いは「速さ」と「プライバシー」

イーサリアム2026年

イーサリアム(ETH)は、暗号資産の中でもスマートコントラクト(契約を自動実行する仕組み)を支える代表的なブロックチェーンです。そのイーサリアムで、2026年に2回の大型アップグレードが計画されている――という話が出てきました。名称は**「Glamsterdam(グラムステルダム)」「Hegota(ヘゴタ)」**で、年2回のアップグレード方針に沿って段階的に実装される想定です。

今回のポイントはシンプルで、前半は処理能力(スループット)を上げる、後半はプライバシーと検閲耐性を強める、という二段構えになっています。仮想通貨の価格動向だけでなく、基盤技術の変化は将来性評価にもつながるので、初心者の方も「何が変わるのか」だけ押さえておくと見通しが立ちやすくなります。


Glamsterdam(2026年5月頃):並列処理で“詰まり”を減らす
Glamsterdamは、ネットワークの処理能力向上バリデーター(取引の正当性を確認する参加者)の効率化がテーマです。イーサリアムは利用者が増えると手数料(ガス代)が上がりやすく、混雑時に処理が遅くなる課題があります。そこに対して、「1本の道路を広げる」ような改善を狙っています。

  • 並列処理(パラレル処理)を可能にする仕組み
    目玉のひとつが、ブロックアクセスリストの導入です。ざっくり言うと「この取引はどのデータに触るか」を整理しやすくして、複数のトランザクションを同時進行で処理できるようにするイメージです。ソラナのような並列実行に近づける、という説明がされています。
    ※トランザクション=送金やスワップなど、チェーン上で行われる操作の記録。
  • ガスリミット拡大:最大3億まで引き上げ見込み
    ガスリミットは、一定時間に処理できる“仕事量の上限”のようなものです。これが現行の数倍に広がり、最大3億まで引き上げられる見込みとされています。処理枠が増えると、混雑しづらくなり、結果として手数料の跳ねやすさが緩和される可能性があります(ただし需要次第です)。
  • ブロック生成時間を12秒→6秒へ短縮
    ブロック生成時間は、台帳が更新されるテンポです。ここが12秒から6秒になれば、体感として「反映が速い」方向に寄ります。DeFiやNFTのようにリアルタイム性が効く領域では、使い勝手に直結しやすい変更です。
  • バリデーターの検証方式:暗号証明で計算負荷を軽く
    従来のようにトランザクションの詳細を逐一チェックするのではなく、暗号証明を使った検証方式へ寄せることで、バリデーター側の計算負荷を下げる方針が語られています。参加コストが下がる方向に働けば、ネットワーク全体の健全性(分散性)にもプラスになり得ます。
  • ePBSで提案と構築を分離し、中央集権化リスクを抑える
    ここで出てくるのが**ePBS(Proposer-Builder Separation)**です。難しく聞こえますが、要は「ブロックを提案する役」と「ブロックを組み立てる役」を分ける発想で、特定プレイヤーに権限や利益が偏りやすい問題(中央集権化リスク)を下げる狙いがあります。

Hegota(2026年後半):プライバシーと検閲耐性を底上げ
後半に予定されるHegotaは、方向性がガラッと変わり、プライバシー保護と**検閲耐性(取引が恣意的に弾かれにくい性質)**が主題になります。暗号資産の世界では、規制やコンプライアンスの議論が進むほど「透明性」と「プライバシー」のバランスが課題になりがちで、ここをどう設計するかが将来性にも影響します。

  • Verkleツリー導入:ノードのストレージ要件を最大90%削減
    Verkleツリーは、ブロックチェーンの状態(ステート)を効率よく扱うためのデータ構造の一種です。導入により、ノード運用に必要な保存容量が最大90%削減される見込みとされています。
    これが効いてくるのは、**フルノード(全データを保持し検証できるノード)**の運用コストです。個人や小規模でも参加しやすくなれば、分散性が高まり、結果として検閲耐性にも寄与しやすくなります。
  • ステート管理の改善:使われないデータを期限切れに
    イーサリアムは利用が続くほど「ステート(システムが保持する状態データ)」が膨らみ、運用が重くなる問題を抱えやすいです。そこで、未使用データを期限切れにする仕組みを入れて、長期的な肥大化を抑える方向が示されています。
    ※ステート=アカウント残高やコントラクト情報など、ネットワークが保持する“現在の状態”。
  • FOCILなど:ブロック包含保証(入れられるべき取引が入る仕組み)
    さらに、FOCILといった「ブロックに取引が含まれることを保証する」機能も検討されているとのことです。これは、特定の取引が意図的に除外されるリスクを減らす方向性で、検閲耐性の強化につながる話です。

2回のアップグレードが意味するもの:L2依存の緩和と“ベース層の再強化”
イーサリアムはこれまで、混雑や手数料高への対応として、レイヤー2(L2:ベースチェーンの外側で処理を肩代わりする仕組み)を活用する流れが強まりました。L2は便利ですが、使い方やブリッジ、リスク理解が必要で、初心者にはハードルになりやすい面もあります。

今回の2つのアップグレードは、処理性能とセキュリティ(分散性・検閲耐性)をベースレイヤー側で底上げし、結果として「L2に寄り過ぎない」設計へ戻していく狙いが説明されています。なお、最終仕様は2026年初頭に確定予定とされています。


リフィックスソリューションズの独自見解
今回の話を“ETHが速くなるらしい”で終わらせるのはもったいなくて、実務的には「イーサリアムがどこで勝負するチェーンになるのか」を読み解く材料になります。Glamsterdamは、暗号資産の利用体験を左右する処理速度・ガス代の跳ねやすさに直結しやすい一方、Hegotaは、今後強まりやすい規制環境の中でのプライバシー設計という、より根っこの課題に踏み込む動きです。
価格動向の短期ノイズに振り回されないためには、「アップグレード名」よりも、①並列処理とガス枠拡大で混雑耐性が上がるのか、②フルノード運用が軽くなって分散性が保たれるのか、③検閲耐性の設計がどこまで具体化するのか――この3点を定点観測するのが現実的だと考えています(投資助言ではなく、情報の見方としての提案です)。
各種お問い合わせはリフィックスソリューションズへ

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