暗号資産(仮想通貨)市場に再び強い警戒感が広がっています。
ビットコインは史上最高値を記録してから、わずか約2カ月で30%近い下落となり、市場全体では時価総額ベースで約1兆ドル(約155兆円)が消失しました。
一部では「コイン発・大恐慌」とも言われるほど、悲観的なシナリオが語られ始めています。
■ 8万5000ドルが分岐点、心理的節目に接近
暗号資産データサイト コインマーケットキャップ によると、18日午後時点でビットコインは8万6000ドル台で推移。
市場では、投げ売りが加速しやすい心理的ラインとされる8万5000ドルに迫っています。
2025年10月に12万6000ドルの史上最高値を記録して以降、ビットコインは明確な下落トレンドに入りました。
■ 「1万ドルまで下落」の衝撃的シナリオ
市場関係者の間では、より厳しい見通しも出ています。
- マクロ経済学者 ルーク・グローメン 氏
→「来年には4万ドルまで下落する可能性がある」 - ブルームバーグのシニア・コモディティ・ストラテジスト
マイク・マクグローン 氏
→「これは一時的な調整ではなく、約100年前の大恐慌に近い局面。
来年には1万ドルまで下落する可能性もある」
ブルームバーグによれば、ビットコインは年初来で7.8%下落しており、年間ベースでは過去4番目に大きな下落率になる可能性があるとされています。
■ “4年周期説”と異例の下落構造
今回の下落局面は、ビットコインの半減期と連動するとされる**「4年周期説」**のタイミングとも重なります。
注目すべきは、これまでの急落と異なり、大規模な不祥事や業界崩壊が伴っていない点です。
ブルームバーグは、
「不祥事なしで起きる初の大規模下落になる可能性がある」
と分析しており、市場構造そのものの変化を示唆しています。
■ 下落の引き金は“借入依存”とクジラの売り
下落を加速させた主因として挙げられているのが、
過度なレバレッジ取引(借入依存投資)と、
大量保有者=“クジラ”の売却です。
英国の金融データ企業 Farside Investors によると、
- 米国上場の**ビットコイン現物ETF(11銘柄)**から
→ 2日間で約6.3億ドルが流出 - **イーサリアム現物ETF(9銘柄)**も
→ 4営業日連続で売り越し、約5.1億ドル流出
市場心理を示す「恐怖と欲望指数」も、今月は**「恐怖」〜「極度の恐怖」ゾーン**にとどまっています。
■ ポジティブ材料でも反転できない理由
ヘッジファンド アポロ・クリプト の
プラティク・カラ 氏は、
「好材料が多いにもかかわらず上昇が続かない。
既存のクジラの売りが、上昇モメンタムを完全に断ち切った」
と指摘しています。
トランプ大統領による親暗号資産政策や法整備への期待がある一方で、
ビットコインとS&P500指数の**相関関係が崩れ始めている(脱同調)**点も、市場の不安を強めています。
■ 金利・株式市場の影響も波及
フィナンシャル・タイムズ(FT)は、
今回の売り圧力について、
- 米国の利上げ経路を巡る不透明感
- ハイテク株の割高感が、他のリスク資産へ波及
といった要因を挙げています。
■ それでも消えない長期強気論
短期的には下落見通しが優勢ですが、長期視点では強気意見も健在です。
- ラリー・フィンク 氏
→ 国富ファンドが8万ドル超の水準で割安と判断し買いに入ったと発言 - キャシー・ウッド 氏
→ 2030年に120万ドルという超強気予測
→「ビットコインは長期的に金を上回る。
機関投資家はまだ“足を浸した程度”だ」
■ リフィックスソリューションズの独自見解
今回の下落局面は、単なる価格調整というより、
**「レバレッジ依存からの強制的な健全化プロセス」**と見ることもできます。
短期的には恐怖が先行しやすい一方で、
- クジラの売却後に誰が保有しているのか
- ETF・機関投資家の動きが継続するのか
といった**資金の“質”**を見極めることが、今後の相場判断では不可欠です。
極端な悲観論・楽観論のどちらにも寄らず、
「なぜ下がっているのか」「誰が売り、誰が拾っているのか」
を冷静に整理する局面に入っています。
参照元
・中央日報日本語版(2025年12月19日)
・Yahoo!ニュース
価格の数字だけに目を奪われると、本質を見失います。
市場構造と資金の流れを理解したうえで、落ち着いた判断が求められます。














































































